風邪気味の時の足湯のすすめ
- 2020.03.08
- 音楽で幸せに生きていくために必要な音楽以外のこと
風邪とはなにか
声楽家は風邪をひけません。
ちょっと風邪気味や微熱ならピアノはなんとか弾けますが、声は出なくなってしまいます。
また風邪薬も微妙な音色が出なくなってしまうので飲めません。
それで歌い手たちはとにかく予防、そして薬を使わないで早期に回復させる知識を一所懸命勉強します。
そのなかでも、今回は絶対風邪をこじらせたくない人へのおすすめ、「足湯」についてやり方と利点をご紹介します。
その前に「風邪」のウィルスのしくみを簡単に説明しましょう。
この記事を書いているのは2020年3月6日なので、日本中に新型コロナウィルスの嵐が吹き荒れています。
「風邪」は実は新型肺炎と同じ、コロナウィルスの一種です。
だからと言って、足湯が新型に効くと思い込まないでくださいね。
さて、風邪のウィルスについてです。
たいていの場合ウィルスは鼻やのどの粘膜から侵入します。
特に粘膜の温度が低く、乾いていると細胞内に入り込みやすいのです。
粘膜の細胞に入り込み乗っ取ると、約20分に一度の割合で細胞分裂を開始します。厳密な言い方ではないですが、イメージとしてそんな感じだと思って下さい。
このとき一度に入り込むウィルスの数が10~20だと風邪に移行しやすく、それ以下だと免疫の力で侵入を防げるのですが、ウィルスが1個でも罹患してしまう場合、「感染力が強い」とされ、インフルエンザなどはこれに当たります。
かりに10個のウィルスが侵入したとすると単純計算で2時間で600個あまりに増えることになります。
「風邪をひいた」と自覚するのはたいてい6時間前後と言われ、この時までの対処が非常に大切になります。
さて、ここまで書いてきましたが、まず予防として大事なのは「冷やさないこと」「乾かさないこと」というのはわかりましたよね。
マスクは喉を温め乾かさないためにはとても役に立ちます。
さらに、こまめに温かい水分を摂るのもいい方法です。中々それが出来ない場合はのど飴をなめているだけでも効果があると思います。
それでも「あれっ?やっちやった?」と思ったら、じゃーん!
足湯の出番です!
ウィルスの多くは温度37度を超えると動きが鈍くなり、40度で不活性化します。
ウィルスは生物とは言わないので「死ぬ」とは言わず細胞分裂をしない「不活性化」です。
風邪をひくと熱が出るのはウィルスによって熱が出るのではなく、体がウィルスを追い出そうとして防御のために発熱しているのです。
ただ、防御反応として熱が出たらそれではもう遅い。
ウィルスが増え過ぎて熱が出ているわけですから、ここで何かをしようとしても体力を奪うだけです。
こうなったらおとなしく寝ているしかない。
足湯は風邪のひき始め、「少しのどが痛いかな」「寒気がするかな」位の時に行います。
つまりウィルスの数が少ないうちに体温を強制的に40度に上げて、それ以上悪化させない作戦なのです。
上手くいけば一晩でウィルスに出て行ってもらうことも可能です。
お風呂に入るのもいいのですが、40度というのは表面ではなく、体内の内臓の隅々まで40度にしなければ意味がありません。
そしてできれば40分キープして欲しいのです。
これではお風呂だと体力も奪われるし、何よりものぼせてしまいます。
「足湯」は膝から下を温めることで体内を40度にして長時間保つことが出来るのでとても効果的なのです。
足湯のしかた
では足湯のやり方を説明していきましょう。
≪用意するもの≫
●膝下くらいまで浸かるバケツ※作る場合は下で紹介します。
●タオル
●やかん(お湯を沸かすため)
●おたまやひしゃくのようなお湯を捨てるもの
●体を温める飲み物があると良いですね。生姜湯や卵酒など。
●暖かい服装
●あれば温度計や体温計
①バケツに40度程度のお湯を入れ、暖かい恰好をして膝から下を浸けます。首回りに汗を掻くのでタオルを巻いておくといいでしょう。
お湯を沸かしながら行うので、コンロ脇に椅子を置いて行うと良いでしょう。
部屋も暖めて下さい。お湯には入浴剤を入れるのもいいと思います。
②足が温度に慣れてきたらひしゃくでお湯を捨て、沸かしたお湯を足します。
この時やけどしないように気をつけて下さい。こうやって少しずつ温度を上げていきます。
③頭皮からも汗が出てきたら温度を測ってみます。足だけだと結構高温まで上げられます。汗が出始めてから40分、飲み物をのみながらテレビでもゲームでもなんでも楽しみながら頑張りましょう。
④全身びっしょり汗まみれだと思います。タオルでよく汗を拭いて、着替えてすぐ寝ましょう!
一晩で治ればラッキー。まだだめなら次の日もやります。とにかく体を冷やさないこと。ウィルスの居心地を徹底的に悪くさせること!
免疫が働いて抗体ができるのに約一週間かかります。
そこまで頑張って冷やさない努力をしましょう。
ただし、手遅れで発熱してしまったら、足湯は意味がなくなります。
あくまでも初期の対処方法だと思って下さいね。
※足湯用のバケツは売ってるのですが、けっこうかさばるし高価です。
私はペールボックスの加工をおすすめします。
下の写真上段左 もとのボックスに膝から下の寸法(私は40センチ)にマジックで線を書きます
中央 100均のペーパーナイフなどを熱して
右 切っていきます。これくらいのボックスで20分程度で切れます。換気扇を回すこと。
下 切れたペールボックス。これで完成です。